偉人のエピソード逸話集

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西川政一(日商岩井初代社長)

西川政一(にしかわ・まさいち)略歴
1899年~1986年(明治32年~昭和61年)日商岩井初代社長(現・双日)。兵庫県出身。神戸高商卒。神戸の鈴木商店入社後、倒産により日商に入社。東京支社長などを歴任後、1958年、日商岩井社長に就任。日本バレーボール協会会長も務めた。86歳で没。

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西川政一語録 http://bit.ly/wQiMHt




西川政一の知られざる逸話

平成21年6月21日
題名:「創業の精神は時空を超えて活かされることもある」



私が東京駅丸ノ内駅舎の赤い煉瓦のステーションホテルの前を通る時に必ず思い出すのが幻の総合商社鈴木商店である。鈴木商店は神戸に本店があったが番頭の金子直吉が東京に出張すると常に泊まったのがこのステーションホテルであったからである。ステーションホテルに常宿し大物政治家の浜口雄幸や後藤新平とよく接触していたという。金子が神戸を留守にしている間に本店を守っていたのが西川文蔵という男で東京高商(現一橋大学)を中退して鈴木商店に入社したインテリで、学校出がいなかったなかで西川は稀有な存在であり主に実務能力にたけていたことから金子直吉の最も信頼する片腕となった。金子は自分の子供に文蔵という名前を付けたぐらいである。

実は前回とりあげた高畑誠一(後に日商を創業)が新人の頃、発注で大失敗をおかしてしょげかえっているところを「人間誰でも間違いはあるものだ。間違いをしてしまってから始めて、慎重さというものが身に付くものだ。君もこれを契機に成長してくれればそれでいいと」と言って励ましたという先輩がこの西川文蔵である。

西川文蔵という男は相当面倒見がいい男であったらしく、実の子供が6人いたうえに書生を一人抱えていたが、丹波山奥の尋常高等小学校を卒業して鈴木商店に小僧として働いていた男を自分の自宅(神戸市中山手7丁目)に住まわせた。しかも鈴木商店を一旦退職させ神戸高商(現神戸大学)に通わせるのであるからよほど見込みがある男と思ったのかもしれない。しかし西川文蔵は米騒動以降の鈴木商店の近代化を一人苦心し心痛が重なりかぞえ年47歳という若さで亡くなってしまう。

西川文蔵に神戸高商に通わせてもらった丹波出身のこの男は卒業して鈴木商店に復帰すると恩人に報いるため侵食を忘れて働きます。そして恩人の西川文蔵の次女と結婚することになるが結婚披露宴の直前に鈴木商店が破綻してしまいます。

そしてこの男は鈴木商店で中核的な存在であって神戸高商の先輩でもある高畑誠一、永井幸太郎(後に吉田内閣の貿易庁長官)に誘われ新会社日商の設立に参加します。この男が西川政一という男で若干29歳新婚ホヤホヤの青年であった。日商は昭和3年鈴木商店の残党39名程のスタートであったが高畑の経営手腕で日本を代表する総合商社に育っていきます。そして創立から30年後の昭和33年に日商の代表取締役に就任するのがこの男西川政一です。昭和43年には岩井産業との合併を成功させ初代日商岩井の代表取締役に就任します。

西川政一が社長時代に精神的な指針とした物が、生前、金子や岳父の西川文蔵がいつも語っていた、「工業立国日本の実現」、「資源のない日本は原料を仕入れて加工貿易をするしかない。」「国を栄えせるには貿易しかない。」「我々は世界を相手に戦うのだ、三井、三菱に匹敵する商社に発展させる」という言葉であったという。鈴木商店の破綻で二人の望みは折れてしまったが、西川政一は恩人である金子と岳父西川文蔵のこの言葉を一日たりとも忘れたことはないという。社長に就任するとこの二人の望みを実現させようという思いがより一層芽生えたという。

創業者の精神は時の流れとともに、または時代にともなう環境変化により消え失せてしまうことが多いが、西川政一は先代の志を引継ぐことで成功した稀なケースであるかもしれなません。

このことから学ぶべき教訓があるとすれば、それは経営者が会社の存在意義やどの方向に向かうのかを常に社員に語ることがとても大事であるということです。何故なら新人の時に経営者や幹部から聞いていた話が西川政一のように何十年も先になって活かされることがあるからです。 


文責 田宮 卓
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  1. 2009/06/21(日) 23:07:17|
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