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オリンパスと大王製紙から学ぶ教訓

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山下長(オリンパス創業者)語録 http://bit.ly/Aisp9q
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平成23年11月20日
題名:「オリンパスと大王製紙から学ぶ教訓」



大王製紙の会長が連結子会社から100億円を超える巨額の借り入れをしていたことが分かった。使途も不明なまま、そのことによって会長職を先日辞任した。また今度は名門光学メーカーのオリンパスが証券投資の巨額損失を隠していたことが発覚し問題になっている。上場企業の不祥事、それも業界最大手といわれる企業の不祥事が続いている。

大王製紙については同社の特別調査委員会が井川一族の影響力が強く「前会長に逆らったり、異論をとなえられる空気がなかった」という趣旨のことを報告している。またオリンパスでは一部役員で買収価格が高いと指摘した役員はいたみたいだが、結果的には不正に会計処理がされているのを止めることはできなかった。

オリンパスにいたっては日本の資本市場そのものに対する信頼を傷つけたという点で極めて責任は重いと思う。今回、監査法人が何故、不正な経理操作を止められなかったのかということも検証する必要があるだろう。

不祥事が起きるたびにより厳しくチェックする制度が必要だとされ、今まで金融庁主導で度々改善が行われてきた。制度面の改善は必要とは思うが、やはり企業はトップいかんで決まる。どんな制度をつくっても抜け道はいくらでもある。トップたる経営者がより企業は公器な存在であることを自覚して、法令を遵守することを意識しないかぎりこういった不祥事はなくならないであろう。

今回の一連の大企業の不祥事は、種類は違うが社内で誰も止めることが出来なかったという点で共通しているように思う。だからといってもちろん社内の人が悪いわけではない。責任はトップたる経営者に全てあることはいうまでもないが、今回の不祥事で教えられる教訓としては、経営者にとって側近の意見に耳を傾けなくなるということは、自殺行為に等しいということである。側近が悪い情報を社長に上げづらい、進言がしにくい、こういった雰囲気が出来た時点でアウトかもしれない。

大きな会社になればなるほど、経営者はいよいよ謙虚になって側近に限らず人の意見に耳を傾けることが必要になると思う。

一連の不祥事を見ていて思い出されるのが、名門意識からくる奢りから、経営が傾いていた東芝の再建を頼まれ、社長に就任した土光敏夫(どこうとしお)である。

まず土光が社長に就任して行ったことは7時出社である。会社の始業時間は、9時からであるが、朝の7時から始業時間の9時までは「誰でも自由に俺の部屋に入って来い」といって社長室をオープンにした。実際に役職のない平社員でも来れば大真面目に話し合った。風通しが良くなったことは言うまでもない。

そしてその当時(昭和41年)、雑誌「財界」の創業者、三鬼陽之助(みきようのすけ)が「東芝の悲劇」という本を出版しベストセラーになった。無配転落になった東芝の起源から調べ、競合の日立、三菱、松下と比較し、石坂会長・岩下社長の確執がもたらした経営陣の内紛、時機を逸した設備投資、重電、軽電の派閥抗争、甘い販売政策、仕入れ政策、外国技術偏重など名門といわれた東芝の病根となる原因をあらゆる角度から分析した内容の著書である。

私も何度となく読んだが、この本に書かれている東芝の病根となっていた要因は、今の大手企業の大企業病にも十分当てはまるものだと思う。

そして出版社「経済界」の創業者、佐藤正忠(さとうせいちゅう)が土光の鶴見(横浜市)の自宅を訪ねて、この本の感想を聞いたことがある。ちょっと意地悪な質問にも思えるが、土光から返って来た返事はこうだ「うちの連中に、読めといってるんだよ。反省すべきところは、大いに反省しろといっているんだよ・・・」そしてまた「いや、あれだけ調べて書いてくれた三鬼君に、感謝しているんだよ」これが土光の感想であったという。当たり前のことであろうが、弁解したり、損失や都合の悪いことを隠そうなどとは微塵も考えない。むしろ積極的に悪い情報や至らぬ部分を謙虚にあらゆる人から聞いて吸い上げていき改善していく。これこそが経営者が本来とるべき正しい道ではないかと思う。ご承知の通り東芝は土光が経営にあたることにより見事に蘇った。

大きな企業になればなるほど経営者に求められる器量は人の意見に耳を傾ける謙虚さではなかろうか。

この気持ちが無くなるといかに恐ろしい事になるか教えられた気がする。

                                            以上

参考

山下長(やました・たけし)略歴
1889年~1959年(明治22年~昭和34年)現・オリンパスの創業者。4月8日、鹿児島県生まれ。大正4年、東京帝国大学法学部法律学科卒業。弁護士を開業後、大正7年、貿易会社「常盤商会」に入社。砂糖で利益を上げた報奨として常盤商会から出資を受け、顕微鏡の国産化を目指す「株式会社高千穂製作所」を設立。この会社が現・オリンパスである。70歳で没

井川伊勢吉(いかわ・いせきち)略歴
1909年~1990年(明治42年~平成2年)大王製紙創業者。11月7日宇摩郡三島村(現四国中央市)に生まれる。昭和3年、三島で製紙原料商開始。昭和15年、丸菱製紙所社長に就任し、製紙業へ参入。昭和16年、四国紙業株式会社を建て、大王製紙の母体となる製紙工場づくりに着手。昭和18年、大王製紙株式会社を設立し社長に就任。昭和39年、大王製紙が倒産の危機に陥り、昭和37年に会社更生法適用の申請をしており、責任を取って社長退陣。昭和40年、会社更正手続終結。社長復帰。昭和62年、代表取締役会長に就任。80歳で没



文責 田宮 卓
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  1. 2011/11/20(日) 16:30:07|
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