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家電販売店と家電量販店メモ

家電販売店と家電量販店メモ


■地域電気店は、単独では生き残りが難しくなっている。最盛期の1982年には、全国に約7万1000店あった家電販売店は、2008年現在、約半分の3万8000店にまで減っている。減少した店舗のほとんどが地域電気店

■家電総市場における家電量販店と地域電気店の売上高の構成比も、大きく変化。1967年には、地域電気店の売上は総市場の約86%を占めたが、2008年には12%にまで減少

■家電量販店に加えて、近年のインターネットやテレビショッピングなどを利用した通信販売の拡大も、地域電気店の苦境に拍車をかけた、ジャパネットたかたは、その代表

■家電量販店の総数が減少する一方で、家電の総市場は成長を続けている。1967年には、推定3.5兆円だった国内市場は、2008年には7.8兆円にまで膨らんでいる。家電は成熟産業といわれながら、いまなお成長を続けている

■メーカーが長期保証を無償で提供するケースが増えた。以前は、家電が故障すれば、地域電気店に修理を依頼するのが一般的だった。しかし、現在は、製造したメーカーの保証がついているため、必ずしも購入した店舗に修理を依頼する必要はない

■FCは『のれん』を使って商売をする事業形態である。家電量販店ではデオデオやベスト電器などがFCである

■高度経済成長期、系列店は家電市場の売上全体の半分以上を占めており、メーカーは系列店に対して、投資を惜しまなかった。看板などの販売ツールをメーカーが提供し、過保護なほどに優遇した

■ところが、低成長時代に入ると、売上が上がらない系列店が増えた。そうなると、メーカーは系列店政策にお金を使えなくなる。系列店政策の崩壊

■地域電気店は、量販店のように多数の在庫を抱えることができない

■電器製品の流通機構は、大別して二つの流れがあった。一つはメーカーから販売会社――代理店という名の一次問屋を通り、さらに二次問屋を経て、小売店から消費者の手許に渡る大きな流れである

■一方、信用取引市場に対し、現金取引市場というもの。月賦販売を前提した。『正価』に比べて、2、3割は安く販売する特殊な問屋街で、全国では、東京の秋葉原、大阪の日本橋、広島、新潟など、限られた数個所に存在した

■もともと電機器製品は、再販価格指定商品ではない

■再販価格というのは、メーカーが小売値を勝手に指定できることで、とくに法律で定められた商品にだけ認められている

■電機製品は小売商がいくらで売っても、またいくらの値をつけても、かまわない商品

■系列販売制度はメーカーが小売価格を末端まで守らせようとした。現金取引市場というのは、メーカーにとって恥部であった

■杉山電器(仮名)は販売店系列化政策という猛烈な市場制圧を昭和34年頃から始めた

■もともと街の電気屋といったら、昔のいわゆるラジオ屋であった。薄暗い店内に、各メーカーの製品を雑多に積み上げただけの見栄えの良くない店が多かった。家電製品の販売店というより小規模の修理屋といったイメージほうが強かった

■杉山電器は『思いきって店舗を改装しませんか。杉山電器が全面的に応援し、必要な資金は貸してあげます』『これから電化製品の販売には、絶対に自動車が必要です。お買いなさい。お金は杉山電器が出しましょう』

■『新装になったおたくの店頭へは、うちの製品を山のように揃えてください。仕入れ資金はいりません。売ってからでいいんです。売れたら、その分だけ長期の手形で支払って下さい』

■東芝や日立は売らせてやると高姿勢であった

■杉山電器は小売店への貸し付けのあと店舗や小売店の土地を担保として提出させた

■杉山電器は営業所から店員も派遣した241項

■ヤミ再販価格を守るのに一番熱心なのは杉山電器

■昭和30年(1955年)に家電ブームが起こると、メーカー各社が競うように流通機構(問屋及び小売店)の系列化を進めるようになった

■系列化の先陣を切ったのは、戦前から販売網を誇ってきた松下電器産業。まずは卸売り(問屋)から始まり、家電販売店(小売店、町の電気屋)も系列化していった

■当時(熱海会談前まで)、松下電器では、各事業部→各地の営業所→問屋(販売会社・代理店)→地域の販売店(系列の小売店)というルートで松下製品を流通させていた

■そもそも地域の電気店の店頭価格が家電量販店よりも高いのは、仕入れ値が高いから。大量仕入れの家電量販店は大幅な値引きで仕入れることができる


【参考文献】
『怒りの回路』清水一行
『ヤマダ電機の品格』立石泰則
『だからヤマダで買いたくなる』片山修
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  1. 2019/09/07(土) 08:16:04|
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