偉人のエピソード逸話集

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平岩外四(東京電力元社長)

平岩外四(ひらいわ・がいし)略歴
1914年~2007年(大正3年~平成19年)東京電力元社長。経団連元会長。愛知県常滑市生まれ。東京帝国大学法学部法律学科(現・東京大学)卒業後、東京電灯(現・東京電力)入社。1941年召集され、中国および南方戦線へ。終戦後復員、復職。1976年、東京電力社長就任、以後、会長、相談役を歴任。1990年、経団連会長となり財界リーダーとして活躍。無類な読者家として知られ、蔵書3万冊に及んだ。92歳で没

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平岩外四の知られざる秘話

平成22年10月5日
題名:「外国人を唸らせたかっこいい日本人②」
 


戦後のわが国での外務省の新人研修で「外交官というのは、外交、政治、経済、哲学、歴史、文学、芸術が分かって人間を完成させ、その人間的魅力で相手とわたりあう仕事である」と教えていたらしい。教養がない人とは話もしたくないという外国のエリートは多い。外国のエリートとわたりあうにはなによりも深い教養が求められ、それに基づく人間力が必要であるが、そういった点で外国人を唸らせた「かっこいい」日本人がかつての財界にはいた。

財界で外国人を唸らせた日本人に平岩外四(ひらいわがいし)(東京電力会長、第7代経団連会長、歴任)がいる。当時財界きっての読書家といわれた平岩は自宅の蔵書は2万冊を超え、床が軋み穴があきそうなくらいであったという。

日米貿易摩擦の問題でアメリカに行って、向こうの学者グループと会った時のこと。平岩は「自分はユリシーズ(アイルランド出身のジェイムズ・ジョイスの小説全18章)が好きで、その決定版がニューヨークの出版社から出たということを聞いたので買おうと思った。しかし、幾ら頼んでも日本では取り寄せられないので、ニューヨークにいる友人に頼んでやっと手に入れることができた。本国のイギリスでさえも出さないユリシーズを、アメリカが出されるというのは非常に偉い。敬意を払う。でも、そんなにいいものを出しながら、簡単に買えないところにアメリカの問題があるんじゃないですか」と言った。すると向こうはみんなシーンとなった。日本の財界人はユリシーズの決定版を探して買ってしかも原書を読むのかと見直し、二の句がつげなかった。以後向こうの態度がずいぶん変わったという。これがアメリカはけしからん。売るのが下手だという話から入れば態度が軟化することはなかっただろう。

また平岩がフランスに行った時のこと。ゴンク-ルの館というところで食事を御馳走になった。その時に日本美術の良き理解者であった作家・ゴンクールの作品は日本で訳されたことがあるかと訊かれた。ゴンクールの日記は全集としてあるのだが、平岩はこの全集を持っていた。そこで後日それを相手の経済人に全集を贈った。すると彼は別荘へそれを喜んで持っていって大事に飾ったという。 
 
文責 田宮 卓

参考文献
大野誠治「人間 平岩外四の魅力」中経出版
城山三郎(平岩外四)「人生に二度読む本」 講談社文庫
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  1. 2010/10/05(火) 18:59:48|
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