偉人のエピソード逸話集

創業者、名経営者、政治家、偉人のエピソード、逸話を大公開!

世界のトップ企業の経営者に必要な条件は理想的な外交官の素養

このブログのトップページ(目次) http://bit.ly/xLH35E
石坂泰三(経団連2代会長)語録  http://bit.ly/xzOu7y
ハンク・マッキンネル(ファイザー元社長)語録 http://bit.ly/yBt4OW




平成21年10月2日
題名:世界のトップ企業の経営者に必要な条件は理想的な外交官の素養


「世界各地を訪れる機会に恵まれ、各国の大統領や首相、そしてネルソン・マンデラやU2のボノなど偉大な人々と知り合う幸運にも恵まれた。世界のトップクラスの創造的頭脳を持つ人達と一緒に働くことができたのも、この仕事に就いたおかげである。健康で長生きすることに役立つ薬の開発や普及に貢献できることを、私は誇りに思っている。私にとって、これ以上に充実した人生は考えられない。」こう語ったのは2001年に世界最大の製薬メーカー、ファイザーの会長兼CEOに就任したハンク・マッキンネルである。

戦後のわが国での外務省の新人研修で「外交官というのは、外交、政治、経済、哲学、歴史、文学、芸術が分かって人間を完成させ、その人間的魅力で相手とわたりあう仕事である」と教えていたという。これはあくまでも理想でしょうが、実際に世界的な大企業のトップともなると理想の外交官としての素養が求められるようだ。すなわちマッキンネルのように世界各地の政治家や経済人や文化人と話が出来るだけの知識や教養を持っていないととても務まるものではない。

戦後の日本人でそういった意味での最高の国際人といえばまず名前があがるのが石坂泰三(東芝社長、経団連会長、万国博会長等、歴任)であろう。世界各地に一流の人物を友人、知人に持っていた石坂は財界きっての教養人でもあった。

英語ならシェイクスピア、テニソン、エマーソン、カーライル、バイロン、スコット、ドイツ語ならゲーテ、シラー、アンデルセン等、全て原書を読破していたという。当時はあまり翻訳本がなかったこともあり古今東西の書物を原書で読破し教養を身につけていたといいます。

石坂の教養の深さに欧米人が驚嘆したエピソードがある。スコットランドを訪れた時のこと。石坂を招待してくれた英国の実業家と一緒に夜の散歩をしていた。月夜の晩だった。ゆっくりと歩きながら、石坂はスコットの「湖上の美人」の一節を朗々と吟じたのである。石坂と同道した英国人は驚嘆した。英国人でも滅多に諳んじている人がいないのに、東洋の実業家が英国の古典を朗々と吟じたのだから無理はない。逆に考えれば、こちらが外国人を地方に案内をしたら、その外国人がその地のゆかりの謡曲、民謡を唸りだすようなものだ。

スコットランドのような例はいくらでもあり、石坂はスイスではシラーの「ウィルヘルム・テル」の一節を披露し国際会議でやんやの喝采を受けたこともあった。かくして年ごとに、石坂の英語、ドイツ語の教養の深さは世界の実業家の間で有名であった。
会社は経営者の器以上にはならないと言われます。製薬業界で日本のトップ企業は武田薬品工業であるが世界ではトップテンにも入らず、17位(2007年度売上ランキング)である。グローバル化した市場の中で日本の製薬企業が生き残り、さらに世界を相手に戦うのであるならば、まずは経営者がマッキンネルや石坂泰三のように理想的な外交官としての素養を身につけることだろう。世界各地の要人から魅力的と思われる言語(知性、教養)をもたなければならない。


文責 田宮 卓 

参照

ハンク・マッキンネル経歴(プロフィール)
1971年、東京にてファイザー入社。以後、世界各地での勤務を経て2001年に会長兼CEOに就任。2003年には米国国連協会のグローバル・リーダーシップ賞を受賞。2004年には「フォーチュン」誌の「最もパワフルな経営者」の一人に選ばれた。アメリカの財界を代表する団体、ビジネスラウンドテーブルの議長を務める。


石坂泰三(いしざかたいぞう)経歴(プロフィール)
1886年~1975年(明治19年~昭和50年)経団連2代会長。東芝元社長。第一生命元社長。東京・下谷生まれ。東京帝国大学法学部卒後、逓信省入省。大正4年、第一生命入りし、昭和13年に社長に就任。昭和24年、東芝社長に就任して東芝再建に尽力。昭和31年、経団連会長。以降、6期12年間、財界のトップリーダーとして活躍し、財界総理と呼ばれた。88歳で没。
スポンサーサイト
  1. 2009/10/02(金) 13:45:58|
  2. その他
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
<<ファイザー社誕生秘話 | ホーム | 加藤辨三郎(協和発酵キリン初代社長)>>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://tamiyataku2.blog.fc2.com/tb.php/103-5dd8c09a
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)